「脂質が高そう」「太りそう」といったイメージに縛られて、美味しさや栄養を逃してしまうのはもったいない。

豚ひき肉はたんぱく質も豊富で、うま味たっぷり。部位によって脂質量も大きく異なり、知識さえあれば賢くダイエットに取り入れられます。

この記事では、豚ひき肉の脂質量や部位の違い、他の肉との比較から、脂質を抑える調理法、ダイエット中でも罪悪感なく食べられるヘルシーレシピまで、しっかりと解説していきます。

豚ひき肉の脂質量はどのくらい？

部位による違い（バラ・ロース・モモなどの混合）

豚ひき肉の脂質量は、使われている部位によって大きく変わってきます。

たとえば、脂の多い「バラ肉」が多く含まれていれば、ひき肉全体の脂質も当然高くなります。一方で、「モモ肉」や「ヒレ肉」など脂肪分の少ない部位を多く含むと、同じ豚ひき肉でもかなりヘルシーに仕上がります。

以下に主な部位別の脂質傾向をまとめました。

部位	特徴	脂質量（100gあたり）
バラ肉	脂肪が多くジューシー	約35g
ロース	赤身と脂のバランス型	約19g
モモ	赤身中心であっさり	約10g
ヒレ	最も脂質が少ない部位	約3.5g

スーパーで売られている「豚ひき肉」はこれらをミックスしたものが多く、表示されていない限り脂質量は不明確です。

しかし、見た目である程度判別可能です。白い脂肪が多く混ざっているかどうかを確認して選ぶとよいでしょう。

一般的な100gあたりの脂質量

市販されている一般的な豚ひき肉（特にバラ・ロース中心のミックス）は、100gあたり15〜25gの脂質が含まれているのが標準です。

食品成分表によると、以下のような目安があります。

商品種別	脂質量（100gあたり）
一般的な豚ひき肉	約20g
赤身率が高い豚ひき肉	約10〜12g
バラ肉メインのひき肉	約30g以上

ダイエット中の方であれば、脂質15g以下／100gのひき肉を選ぶのが理想です。

また、パック売りのラベルで「赤身率●％」と記載されていることもあります。
赤身率80%以上の商品は、比較的脂質が抑えられている傾向があるので、意識して選びましょう。

他のひき肉（鶏・牛）との比較

豚ひき肉の脂質量は他の種類のひき肉と比較して、中間に位置します。以下の表をご覧ください。

肉の種類	脂質量（100gあたり）	コメント
鶏むね肉のひき肉（皮なし）	約5g	低脂質でダイエット向き
鶏もも肉のひき肉	約10g	程よい脂で食べ応えあり
豚ひき肉（一般）	約20g	味と脂のバランス良好
牛ひき肉	約25〜30g	旨味強いが脂質高め

「とにかく脂質を抑えたい！」という方は鶏むねひき肉が最適ですが、味や満足感を求めるなら豚ひき肉が絶妙な選択肢といえるでしょう。

豚ひき肉の脂質が気になる理由とは？

健康面（コレステロール・内臓脂肪など）

脂質そのものが悪者というわけではありませんが、過剰に摂取すると身体にさまざまな影響が出てくるのは事実です。

特に動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、体内で中性脂肪や悪玉コレステロール（LDL）を増やす作用があるため、健康診断で「コレステロール値が高い」と指摘された方は注意が必要です。

豚ひき肉には、旨味とジューシーさを引き出すために脂が含まれていますが、バラ肉やロースが多めに含まれていると飽和脂肪酸の摂取量が一気に増えることになります。

また、内臓脂肪も脂質の摂り過ぎが原因の一つ。
特に運動量が少ない生活をしている方ほど、脂肪が蓄積しやすく、結果的に脂肪肝・高血圧・糖尿病などのリスクを高めることに繋がります。

ダイエット中の注意点

ダイエット中に脂質を避けがちになるのは当然ですが、脂質も身体に必要な三大栄養素のひとつです。

完全にカットするのではなく、「良質な脂を適量摂る」という意識が大切です。

豚ひき肉の脂は、エネルギー源になるだけでなく、脂溶性ビタミンの吸収を助けたり、ホルモンバランスを整えたりする役割も担っています。

問題は、脂質の量と質、そして「どう食べるか」。

以下のポイントを意識すると、豚ひき肉もダイエットの強い味方になります。

注意ポイント	解説
脂質量を確認	表記がない場合は見た目で判断、できれば赤身中心を選ぶ
調理法に工夫を	ゆでこぼしや蒸し料理で脂をカット
食べる頻度と量	毎日多量に摂るのではなく、週数回に調整する

つまり、豚ひき肉を「脂質＝悪」として遠ざけるのではなく、賢く使いこなすことが重要なんです。

ダイエット中でも安心！脂質を抑える調理法

油抜き（ゆでこぼし・湯通し）テクニック

豚ひき肉の脂質をカットするうえで最も効果的な方法のひとつが「油抜き」です。
これは、一度加熱して脂を溶かし出し、その脂を捨てることで脂質を物理的に減らす調理法です。

具体的には以下の方法が一般的です。

ゆでこぼしのやり方

1. 鍋にたっぷりの湯を沸かす
2. 豚ひき肉を入れて、ほぐしながら火を通す
3. 表面に白い脂が浮いてきたら、火を止める
4. ザルにあけ、熱湯をかけて脂を流し落とす

湯通しのポイント

• 湯を通すだけでも10〜30％の脂質を落とすことが可能です。
• 風味は少し落ちますが、健康優先なら十分に価値のある工程です。

このひと手間を加えるだけで、同じ豚ひき肉でもグッとヘルシーに生まれ変わります。

油を吸収しにくい調理方法（蒸す、焼く）

調理法を変えるだけでも、摂取する脂質の量に大きな違いが出ます。

おすすめは「蒸し料理」と「焼き料理（油を使わない）」です。

調理法	特徴と利点
蒸す	油を使わず、食材の脂も自然に落ちる。素材の味も引き立つ。
焼く（テフロン加工のフライパン）	油を使わずに調理可能。キッチンペーパーで余分な脂を吸収できる。
グリル焼き	下に脂が落ちる設計のグリルを使えば、脂カットに効果大。

逆に、揚げ物や炒め物は、油を追加する工程があるため脂質が倍増しやすいです。
特に炒め物では、食材が油を吸収してしまうため、摂取カロリーも上がりがちになります。

蒸し器や電子レンジを活用した「ノンオイル調理」は、ダイエット中の強い味方です。

野菜と組み合わせてバランス良く摂取

豚ひき肉は栄養豊富な反面、脂質やカロリーが気になる食材。
そこでポイントになるのが「野菜との組み合わせ」です。

たとえば、以下のような食材と合わせると、脂質を抑えつつ、満足感を得やすくなります。

野菜	効果と特徴
キャベツ	食物繊維が豊富でかさ増しにも◎
もやし	ローカロリーでボリュームを出せる
しらたき	糖質・脂質ゼロ、満腹感アップ
大根	脂を吸収せず、整腸作用も

また、食物繊維が豊富な野菜は腸内環境を整え、脂の吸収を緩やかにしてくれる効果も期待できます。

「野菜たっぷりのそぼろ丼」や「豆腐とのハンバーグ」など、野菜を組み合わせたレシピは後半で紹介しますので、ぜひ活用してください。

豚ひき肉を使ったおすすめヘルシーレシピ3選

豚ひき肉と豆腐のハンバーグ

肉だけじゃない！豆腐の力でふんわり＆ヘルシー

豚ひき肉と木綿豆腐を混ぜることで、脂質をグッと抑えながらボリューム感のあるハンバーグに。豆腐の水分と旨味が加わることで、ふんわりジューシーな仕上がりになります。

材料（2人分）

• 豚ひき肉：150g
• 木綿豆腐：150g（水切り）
• 玉ねぎ：1/2個（みじん切り）
• 卵：1個
• パン粉：大さじ2
• 塩・こしょう：少々

作り方

1. 玉ねぎを炒めて冷ましておく
2. 水切りした豆腐、豚ひき肉、玉ねぎ、卵、パン粉、調味料を混ぜる
3. 丸く成形してフライパンで焼く（テフロン加工なら油不要）
4. 焼き色がついたら裏返し、水を少し加えてフタをして蒸し焼き

ポン酢やおろしソースでさっぱり食べれば、カロリーカットしながら満足感◎

野菜たっぷりピリ辛そぼろ丼

野菜でかさ増し＆ピリ辛味でごはんが進む！

豚ひき肉とたっぷりの野菜を炒めて、ピリ辛の味付けにすることで、食べごたえ満点なのに低カロリーな一品に。

材料（2人分）

• 豚ひき肉：150g
• ピーマン・パプリカ・にんじん：各1/2本（千切り）
• しょうが・にんにく：少々（みじん切り）
• 醤油・みりん：各大さじ1
• コチュジャン：小さじ1

作り方

1. フライパンにひき肉を入れて炒め、脂をキッチンペーパーで軽く拭き取る
2. 野菜、調味料を加えて炒め合わせる
3. ごはんにのせて完成（ごはんは少なめがおすすめ）

しらたきご飯や雑穀ご飯を使えば、さらにヘルシーにアレンジ可能！

ノンオイル生春巻き風サラダ

油を使わず、野菜と一緒にさっぱり食べる新感覚の一皿

豚ひき肉をゆでて脂を落とし、シャキシャキ野菜と一緒にライスペーパーに巻けば、見た目も楽しいサラダ感覚のメニューに。

材料（2人分）

• 豚ひき肉：100g（湯通し済み）
• レタス・きゅうり・にんじん・大葉：適量（千切り）
• ライスペーパー：6枚
• スイートチリソース or ポン酢：お好みで

作り方

1. ライスペーパーを水で戻す
2. 野菜とひき肉を巻いて完成
3. お好みのタレでいただく

脂っこさゼロなのに満足度が高い、罪悪感なしの一皿！

まとめ

実際には、部位によって脂質量が大きく変わり、調理法次第でグッとヘルシーになるのが豚ひき肉の魅力。
選び方に工夫を加えれば、たんぱく質豊富でうま味のある豚ひき肉は、ダイエット中でも十分に味方になる食材です。

油抜きや蒸し料理、野菜との組み合わせで脂質をコントロールすれば、「我慢せずに美味しく健康的に痩せたい」そんな願いも無理なく叶えられます。

そして、「せっかく食べるなら美味しい豚肉がいい」と思う方にこそ、プロが認める和豚もちぶたをおすすめします。

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• 赤身と脂のバランスが良く、しっかりと旨味がありながらも重たくない
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これまでよりもっと満足度の高い「豚ひき肉料理」を日常に取り入れながら、ぜひ健康と美味しさの両立を目指してみてくださいね。

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